結論
- 厚労省のjob tagでは、ヨガ指導員を含む「スポーツインストラクター」の賃金(年収)は442万円、ハローワークの求人賃金は月23.7万円(令和7年度)です。ただしこれはヨガだけの数字ではなく、スポーツ・舞踊指導員全体の統計です。
- 求人票ベースでは、正社員の平均年収は404万円(中央値377万円)、アルバイト・パートの平均時給は1,968円(スタンバイ、2026年9月集計)。大手スタジオの正社員は月給21万〜30万円台からスタートする募集が公開されています。
- 年収は「どの働き方か」で大きく変わります。スタジオ雇用(正社員・アルバイト)、業務委託(レッスン単位の契約)、フリー(自分でクラスを開く)の3つの違いを知ってから、資格やスクールを選ぶのがおすすめです。
公的統計で見るヨガインストラクターの年収
厚労省の職業情報提供サイト(job tag)には「ヨガインストラクター」という単独の職業ページはなく、「スポーツインストラクター」の別名として「ヨガ指導員」が載っています。2026年10月7日時点の数字は次のとおりです。
| 項目 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 賃金(年収) | 442万円 | 令和7年賃金構造基本統計調査を加工 |
| 労働時間 | 月165時間 | 同上 |
| 平均年齢 | 38.3歳 | 同上 |
| 1時間当たり賃金 | 一般労働者 2,142円/短時間労働者 1,687円 | 同上 |
| ハローワーク求人賃金(月額) | 23.7万円(前年度より+1.2万円) | 令和7年度 |
| 有効求人倍率 | 1.01 | 令和7年度 |
| 就業者数 | 120,470人 | 令和2年国勢調査を加工 |
注意点:job tag自身が「統計データは、必ずしもその職業のみの統計データを表しているものではありません」と書いています。上の年収442万円は、テニス・スイミング・フィットネスなどの指導員も含む「スポーツ・舞踊指導員」の数字で、ヨガだけを切り出した公的統計はありません。目安として見てください。
求人票で見る年収・時給
求人サイトが公開している統計では、ヨガインストラクター求人(正社員)の平均年収は404万円、中央値は377万円、アルバイト・パートの平均時給は1,968円(中央値2,000円)でした(スタンバイ、2026年9月1日〜30日集計)。これは「求人票に書かれた金額」の集計なので、実際に働いている人の収入とは違うことがあります。
大手スタジオの公式採用ページで、2026年10月7日に確認できた募集条件は次のとおりです。
| スタジオ | 雇用形態 | 給与(公式の記載) | 条件 |
|---|---|---|---|
| LAVA | 正社員 | 1年目 月給 エリア限定社員270,000円〜/全国勤務社員300,000円〜(諸手当込み)。試用期間4か月は230,000円/250,000円 | 経験・学歴不問、94%が未経験スタート。7:00〜23:00の中で実働8時間、週休2日(月8〜10日)、年間休日128日以上 |
| CALDO | 正社員 | 基本月給212,600円〜343,700円+職務手当(週6本レッスン担当で月36,000〜43,200円)。初年度例236,600〜277,000円、キャリアアップ例 年収4,060,000〜4,770,000円。賞与年2回 | 未経験OK、96%が未経験。養成コースで最短3か月でデビュー |
| CALDO | 業務委託 | 報酬基準 1レッスン3,500円(査定で変動あり)。交通費は上限3,000円 | フィットネスに関する資格を持っている人。オーディションあり |
金額や条件は募集時期で変わるので、応募前に必ず公式で確認してください。
働き方3つの違い
1. スタジオ雇用(正社員・アルバイト)
スタジオに雇われてレッスンを担当する働き方です。レッスン以外に、受付・体験レッスンの案内・店舗運営も仕事に含まれるのが一般的で、LAVAやCALDOの募集でも研修や手当が用意されています。収入が安定しやすく、未経験から始めやすいのが特徴で、大手は資格なしでも応募できます。一方、シフト制で早朝や夜の勤務があり、レッスンだけをやりたい人には向かない面もあります。
2. 業務委託(レッスン単位の契約)
スタジオやジムと「1レッスンいくら」で契約する働き方です。CALDOの例では報酬基準が1レッスン3,500円で、応募には資格が必要です。複数のスタジオを掛け持ちする人も多く、自分の時間で働ける反面、レッスン数が減れば収入も減ります。レッスン前後の準備や移動は報酬に含まれないことが多いので、時給に直して考えるのがコツです。
3. フリー(自分でクラスを開く)
公民館・レンタルスタジオ・オンラインで自分のクラスを開く働き方です。job tagの統計では、スポーツインストラクターとして働く人の就業形態は「自営、フリーランス」が52.9%と最も多く(複数回答)、正規の職員は33.3%、パートタイマー21.6%でした。収入は集客しだいで、公的統計や求人票からは読み取れません。ぼっこのように、養成講座の中にビジネス・集客の講義(16時間)を入れているスクールもあります。
年収を考えるときの3つのポイント
1. 統計と求人票の数字は「雇われる場合」の目安
job tagの442万円や求人票の404万円は、主に雇用されて働く人の数字です。業務委託やフリーの収入は人によって大きく違うため、「ヨガインストラクターの平均年収」という一つの数字で考えないほうが安全です。
2. 未経験で始めるなら、まず求人の条件を見る
大手スタジオの正社員は資格不要・未経験可の募集が公開されています。資格を取ってから探すのか、働きながら取るのかは「ヨガインストラクターの資格は働きながら取れる?」で整理しています。業務委託やフリーを目指す人は、RYT200のような資格が入り口になることが多いです。
3. 資格の費用は働き方に合わせて考える
RYT200の受講料は、今回確認した範囲でぼっこ195,000円、UTLの一括プラン399,999円(動画)〜499,999円(対面)。登録時にヨガアライアンスへ登録料50ドル+年会費65ドル(初年度115ドル)がかかります。費用の比較は「RYT200の費用はいくら?」、資格を取る意味そのものに迷っている人は「RYT200は意味ない?」も参考にしてください。
よくある質問
Q. ヨガインストラクターの平均年収はいくらですか?
ヨガだけの公的統計はありません。厚労省job tagの「スポーツインストラクター(ヨガ指導員を含む)」の年収は442万円、求人票ベースの正社員平均は404万円(中央値377万円、スタンバイ2026年9月集計)です。働き方で大きく変わるため、目安として見てください。
Q. 未経験・資格なしでも仕事はありますか?
あります。LAVAは「経験、学歴不問」で94%が未経験スタート、CALDOの正社員も「未経験OK」で96%が未経験と公式に案内しています。ただし業務委託の募集は資格を条件にしていることがあります(CALDOの例では「フィットネスに関する資格をお持ちの方」)。
Q. 仕事内容はレッスンだけですか?
スタジオ雇用では、レッスンのほかに受付・体験案内・店舗運営などを担当するのが一般的です。CALDOの業務委託の募集では、仕事内容は「レッスン、レッスン前後の準備・片付け」と書かれています。job tagでは、スポーツインストラクターの勤務は交替制で、休日・夜間や24時間営業の施設もあるとされています。
Q. 業務委託の報酬はどのくらいですか?
公式に確認できた例では、CALDOの業務委託インストラクターが「報酬基準1レッスン3,500円(査定で変動あり)」です。スタジオや経験で変わるので、応募先ごとに確認してください。
Q. 副業や週末だけでもできますか?
アルバイト・パートの求人(平均時給1,968円、スタンバイ2026年9月集計)や業務委託なら、本業を持ちながら週末や夜だけ働く形も考えられます。求人ごとに最低レッスン数や勤務日の条件があるので、募集要項で確認しましょう。
まとめ
ヨガインストラクターの年収は、公的統計(スポーツインストラクター全体で442万円)や求人票(正社員平均404万円)に目安はあるものの、ヨガだけの正確な統計はなく、働き方で大きく変わります。スタジオ雇用は安定しやすく未経験からでも始めやすい、業務委託は自由だがレッスン数しだい、フリーは集客しだい。まず「どう働きたいか」を決めて、求人の条件と資格の費用をあわせて考えるのがおすすめです。
