結論
- プログラミングスクールで受講料が戻る制度は、おもに2つです。厚生労働省の専門実践教育訓練給付金(最大80%・年間上限64万円)と、経済産業省のリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(最大70%)。名前が似ていますが、窓口も条件も別の制度です。
- 2026年10月9日に公式ページで確認した範囲では、テックキャンプ(短期集中オンライン 657,800円 → 給付後の実質131,560円)とRUNTEQ(Web開発スタンダードコース 657,000円 → 実質131,400円)が専門実践の対象として、受講料と実質負担をはっきり書いています。
- テラキャン(旧DMM WEBCAMP)はコースで制度が分かれていて、短期集中・専門技術は専門実践、就業両立はリスキリング事業です。TechAcademyはリスキリング事業(最大70%)の対象コースを公式で案内しています。
- 専門実践の80%を受け取るには「修了」「1年以内に就職」「賃金が上がる」など段階ごとの条件があり、受講開始の2週間前までにハローワークで手続きが要ります。80%は「全員が必ずもらえる額」ではありません。
受講料を入れると戻る額がわかる教育訓練給付金 計算ツールも用意しています。
2つの制度のちがい
| 専門実践教育訓練給付金 | リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業 | |
|---|---|---|
| 国の担当 | 厚生労働省(窓口はハローワーク) | 経済産業省(窓口はスクール・事業者) |
| 戻る割合 | 50% → 資格取得・就職で70% → 賃金上昇で80% | 最大70%(テラキャンの例:受講修了で50%、転職後1年以上在籍で+20%) |
| 上限 | 年間40万円 → 56万円 → 64万円(最大3年で192万円) | スクール・コースで異なる(公式で要確認) |
| 主な条件 | 雇用保険に原則3年以上(初めてなら2年以上)加入 | スクールが決めた修了条件・キャリア相談の回数など |
| 受講前の手続き | 受講開始の2週間前までにハローワークで受給資格確認 | スクール経由の申し込みが中心 |
専門実践の給付率と上限は、ハローワークの公式案内で確認したものです。くわしくは「教育訓練給付金はいくら?」にまとめています。
スクール別の比較表(2026年10月9日に公式で確認)
| スクール・コース | 期間 | 受講料(税込) | 制度 | 給付後の実質(公式の表示) |
|---|---|---|---|---|
| テックキャンプ 短期集中×オンライン | 最短10週間 | 657,800円 | 専門実践 最大80%(上限64万円) | 131,560円 |
| テックキャンプ 短期集中×通学 | 最短10週間 | 712,800円 | 専門実践 最大80% | 142,560円 |
| テックキャンプ 夜間・休日×オンライン | 6か月 | 877,800円 | 専門実践 最大80% | 237,800円 |
| RUNTEQ Web開発スタンダード(転職向け) | 5〜9か月(1,000時間) | 657,000円 | 専門実践 最大80% | 131,400円 |
| RUNTEQ Web開発スタンダード(スキルアップ向け) | 5〜9か月 | 577,000円 | 専門実践 最大80% | 115,400円 |
| テラキャン 短期集中 | 3か月 | 定価690,800円(キャンペーン一括154,000円) | 専門実践 最大80% | 56,000円 |
| テラキャン 専門技術 | 4か月 | 定価910,800円(キャンペーン一括231,000円) | 専門実践 最大80% | 84,000円 |
| テラキャン 就業両立 | 6か月 | 定価889,350円(キャンペーン一括209,000円) | リスキリング事業 最大70%(最大133,000円) | 76,000円 |
| TechAcademy 対象コース | コースによる | 公式で要確認 | リスキリング事業 最大70% | 公式で要確認 |
補足:
- テックキャンプは、学習開始から14日以内なら理由を問わず受講料を返す「14日間返金保証」があります(事務手数料55,000円は除く)。転職活動で内定が出なかったときの「転職返金保証」もあります(条件あり)。
- RUNTEQは、給付の対象は「Web開発スタンダードコース」だけで、Python×AIコースは対象外と公式に書かれています。最大給付額は525,600円。給付は受講開始から6か月の時点で50%、修了後に追加分、という流れです。申請した学習期間内に修了することが条件です。
- テラキャンは、以前の「DMM WEBCAMP エンジニア転職」の公式ページ(web-camp.io)が、いまは「テラキャン プログラミング エンジニア転職」(運営:株式会社SHIFT)という名前で表示されています。キャンペーン料金は2026年11月終了予定と書かれています。実質負担の計算式はページに書かれていないので、申し込み前に説明会で確認してください。転職保証は短期集中コースのみで、29歳以下が対象です。クーリングオフをした場合は給付の対象外です。
- TechAcademyのリスキリング事業の対象は、Web制作(はじめての副業・Webデザイン・フロントエンド・Web制作実践)、AI・データサイエンス(Python・AI・データサイエンス)、プログラミング(Webエンジニア転職保証・Java)の各コースです。2025年4月1日以降に始めた人の最大受講期間は2027年3月31日まで、と公式に書かれています。専門実践の対象かどうかは公式で要確認です。
選び方
雇用保険に2年以上入っている会社員・退職1年以内の人
専門実践の対象校(テックキャンプ・RUNTEQ・テラキャンの短期集中/専門技術)が有力です。まず受講料の50%が戻り、修了から1年以内に就職すれば70%、さらに賃金が上がれば80%まで上がります。対象者の条件は「教育訓練給付金の対象者・条件」で確認できます。
雇用保険の加入期間が足りない・働きながら学びたい人
リスキリング事業の対象コース(テラキャンの就業両立、TechAcademyの対象コースなど)も候補です。こちらはハローワークでの受給資格の手続きではなく、スクールが決めた修了条件やキャリア相談を満たす形です。
「実質○万円」の表示を比べるときの注意
- 表示されている実質負担は、最大の給付率(80%など)を受け取れた場合の額です。修了だけなら50%にとどまります。
- 給付の元になるのは、実際に払った入学料と受講料です。キャンペーンの値引き分や、会社が出してくれた分は対象になりません。
- 専門実践は、受講開始日の2週間前までにハローワークで受給資格確認(訓練前キャリアコンサルティングを含む)をしないと受け取れません。手順は「教育訓練給付金の手続き・申請方法」にまとめています。
よくある質問
Q. 専門実践教育訓練給付金は誰でも80%もらえますか?
いいえ。ハローワークの案内では、基本は50%(年間上限40万円)で、資格取得などをして修了後1年以内に就職すると70%(上限56万円)、さらに賃金が上がると80%(上限64万円)です(賃金上昇の細かい条件はハローワークで要確認)。雇用保険の加入期間が原則3年以上(初めて使う人は2年以上)という条件もあります。
Q. リスキリング支援事業と教育訓練給付金は同じものですか?
別の制度です。教育訓練給付金は厚生労働省(ハローワーク)、リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業は経済産業省の事業で、対象コースも受け取り方も違います。同じスクールでもコースによってどちらの制度かが分かれることがあるので、申し込むコース名で確認してください。
Q. 失業中でも使えますか?
専門実践は、離職してから1年以内で、雇用保険の加入期間の条件を満たしていれば使えます。失業手当との関係は「失業中に教育訓練給付金は使える?」にまとめています。
Q. どの講座が対象かを自分で確かめる方法は?
厚生労働省の教育訓練講座検索システムで、スクール名や講座名を入れて検索すると、講座ごとの種類(一般・特定一般・専門実践)と指定期間を確認できます。
まとめ
プログラミングスクールで受講料を大きく減らすなら、まず「専門実践(最大80%)」か「リスキリング事業(最大70%)」のどちらの対象コースかを確認します。2026年10月9日時点で、テックキャンプとRUNTEQは専門実践の受講料と実質負担を公式で明示、テラキャン(旧DMM WEBCAMP)はコースで制度が分かれ、TechAcademyはリスキリング事業の対象コースを案内しています。実質負担の表示は最大給付の場合の額なので、自分が「修了」「就職」「賃金上昇」のどこまで満たせそうかで比べ、専門実践なら受講開始の2週間前までにハローワークへ行きましょう。
