結論
- 仕事をやめたあとでも、やめた日の翌日から1年以内に受講を始めれば教育訓練給付金は使えます(雇用保険の加入期間の条件あり)。
- 失業保険(基本手当)と教育訓練給付金は両方受け取れます。さらに2025年4月からは、自己都合でやめた人が教育訓練を受けると、基本手当の給付制限(原則1か月)が解除されます。
- 45歳未満で、昼間に通う専門実践の講座を初めて受ける人は、基本手当が終わったあとも教育訓練支援給付金(基本手当日額の60%)を受けられます。ただし2027年3月31日までに受講を始めた人に限る暫定措置です。
やめたあと、いつまでに受講を始める?
ハローワークの案内では、やめた人の条件は「雇用保険の資格を失った日(離職日の翌日)から受講開始日までが1年以内」で、加入期間が3年以上(初めてなら一般・特定一般1年、専門実践2年)です。
- 受講開始日は、通学なら開講日、通信なら教材の発送日です。
- 妊娠・出産・育児・病気などで30日以上受講できなかった人は、ハローワークに申し出ると期限を延ばせます。
条件のくわしい説明は「教育訓練給付金の対象者・条件」にあります。
失業保険(基本手当)との併用
両方もらえる
教育訓練給付金は「受講料の一部が戻る」給付、基本手当は「失業中の生活費」の給付で、別のものです。基本手当を受けながら、教育訓練給付金の対象講座を受けることができます。
注意点として、失業の認定日は、講座の日と重なっても原則として変更されません(受講日の変更が難しい場合を除く)。昼間の通学講座を選ぶときは、認定日とのかち合いに気をつけましょう。
自己都合でやめた人は「給付制限」が解除される
厚生労働省によると、2025年4月から次のようになっています。
- 正当な理由のない自己都合でやめた人の給付制限は、2025年4月1日以降の離職なら原則1か月(過去5年のあいだに何度も自己都合でやめている場合などは3か月。回数の数え方はハローワークで要確認)。
- そのうえで、2025年4月1日以降に受講を始めた教育訓練を、離職日前1年以内に受けた(修了した)か、離職日以後に受けている場合は、給付制限が解除され、基本手当を受けられます。
- 対象になる訓練には、教育訓練給付金の対象講座や公共職業訓練などが含まれます。
- 申し出には、訓練開始日がわかる領収書やスクールの証明書、修了証明書などが必要です。いつまでに申し出るかは、ハローワークで確認してください。
教育訓練支援給付金(専門実践だけ)
専門実践教育訓練を受ける失業中の人の生活を支える給付です。2026年9月27日時点で、ハローワークのパンフレットで確認した条件です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象の講座 | 専門実践教育訓練(通信制・夜間制は対象外) |
| 年齢 | 受講開始時に45歳未満 |
| 状況 | 受講開始日に雇用保険に入っていない(離職している)、訓練中は失業状態 |
| 回数 | 初めて教育訓練給付金を受ける人(例外あり) |
| 金額 | 基本手当日額の60%(2025年3月31日以前に受講を始めた人は80%) |
| もらえる時期 | 基本手当の支給が終わったあと、訓練が終わるまで(基本手当の残りがある間は出ない) |
| 認定 | 原則2か月に1回、ハローワークで失業の認定 |
| 期限 | 受講開始日が2027年3月31日以前であること(令和8年度末までの暫定措置) |
注意点:
- 欠席した日は原則出ません。ある2か月の出席率が8割未満になると、そのあとは一切出なくなります。
- 手続きは受講開始日の2週間前までに、本人がハローワークへ行って行います(代理・郵送・電子申請は不可)。専門実践の給付金の手続きと同時かそのあとに行います。
- 2027年4月以降に受講を始める人に続くかどうかは、2026年9月時点で公式の発表を確認できませんでした(公式で要確認)。パンフレットの条件は「受講開始日」なので、2027年3月31日までに受講を始めていれば、修了が4月以降になる講座でも対象になると読めます。
無料の職業訓練(ハロートレーニング)との違い
| 教育訓練給付金 | 公共職業訓練(離職者訓練) | 求職者支援訓練 | |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 雇用保険の加入期間がある人(在職・離職どちらも) | 主に基本手当を受けている人 | 基本手当を受けられない人(加入期間が足りない、受給が終わった、フリーランスをやめた など) |
| 受講料 | 自分で払い、あとで一部が戻る | 無料(テキスト代などは自己負担) | 無料(テキスト代などは自己負担) |
| 講座 | 民間スクールなどの指定講座から自分で選ぶ | ハローワークで申し込むコース | ハローワークで申し込むコース |
| 生活の支え | 基本手当と併用可 | 訓練中は基本手当など | 条件を満たすと職業訓練受講給付金 月10万円+通所手当 |
求職者支援訓練の職業訓練受講給付金は、本人の収入が月8万円以下、世帯の収入が月30万円以下、世帯の金融資産が300万円以下、訓練にすべて出席(やむを得ない欠席を含めて8割以上)などの条件があります(厚生労働省「求職者支援制度のご案内」)。
選び方のめやす
- 取りたい資格・通いたいスクールが決まっている → 教育訓練給付金
- お金をかけずに就職向けのスキルを身につけたい → ハロートレーニング
- 雇用保険の条件に合わない → 求職者支援訓練
よくある質問
Q. 在職中に申し込んで、やめてから受講を始めてもいいですか?
できます。受講開始日の時点で「やめてから1年以内」かつ加入期間の条件を満たしていれば対象です。ただし特定一般・専門実践は、受講開始の2週間前までの受給資格確認が必要です(「手続き・申請方法」)。
Q. 失業中に受けて、合格して就職したら?
特定一般・専門実践なら、修了後1年以内に就職すると追加給付があります(「合格後の追加給付」)。
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まとめ
失業中は「やめてから1年以内に受講開始」がいちばん大事な期限です。基本手当とは併用でき、自己都合でやめた人は教育訓練で給付制限が解除されることもあります。昼間の専門実践講座を考えている45歳未満の人は、教育訓練支援給付金の期限(2027年3月31日までに受講開始)にも注意しましょう。
